キングス、群馬を突き放す TKbjリーグ第11戦


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キングス―群馬 インサイドへ果敢に切れ込んで得点に絡んだアンソニー・マクヘンリー=17日、石垣市総合体育館(八重山毎日新聞社提供)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=8勝2敗)は17日、石垣市総合体育館で群馬クレインサンダーズ(東地区11位=1勝9敗)と今季第11戦を行い、88―65で勝利して3連勝とした。

試合開始直後はキングスの動きが重く、インサイドを切り崩してくる群馬に苦しめられた。それでも大宮宏正のダンクシュートや並里成の3点弾など要所で見せ場を作り、流れを渡さなかった。第2クオーター(Q)の途中まで互いに主導権を握れずに接戦となったが、キングスはアンソニー・マクヘンリーが攻守で存在感を発揮して徐々にリードを広げた。41―33で迎えた後半は岸本隆一が得意の3点シュートを沈めてチームを勢いづけた。大宮は高さを生かしたプレーで相手を圧倒し、23点差の快勝につなげた。群馬との第2戦は18日午後7時半から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(9勝2敗)
88―65(21―22,20―11,21―13,26―19)
群馬クレインサンダーズ(1勝10敗)

◆やるべきことできた
 伊佐勉HC(キングス)の話 石垣で開催される試合をスタッフも選手も楽しみにしていた。その中で自分たちがやるべきことができた。群馬が前半に強いことは把握していた。第2Qの途中までは群馬の勢いが出るような展開になっていた。

◆石垣開催に選手躍動
 シーズンに一度、石垣島で開催されるホームゲームでキングスの選手たちが暴れ回った。序盤は群馬の勢いに押されながらも、徐々にキングスらしさを発揮。マクヘンリーがドライブシュートをねじ込めば、岸本隆一は長距離のシュートでリングを射抜く。「ワクワクドキドキするような試合ができた」と岸本が語るように、全ての選手がコートで躍動した。
 前戦から約2週間ぶりの試合で、立ち上がりは硬さが目立った。最大の武器である守備は群馬の素早い展開に翻弄(ほんろう)され、インサイドを切り崩されて失点する場面が多かった。大宮宏正のダンクシュートや金城茂之の速攻が決まるなど攻撃は健在な一方で、フリースローを落とすなど重たい空気を完全に吹き飛ばせなかった。
 第2Qの残り5分を切った時点で29―29の同点。なかなかペースをつかめないもどかしい展開を打破したのは並里成だった。「石垣の皆さんにプレーしている姿を見せたかった」と言い、ゲームメークや得点と大車輪の活躍でチームをけん引。「勝利できたことがうれしい」と喜んだ。
 石垣での不敗記録を伸ばし、岸本は「八重山の人が本島まで試合を見に来たいと思えるようなプレーを明日もやりたい」と決意。次戦でも全力プレーで勝利をつかむ考えだ。