屋我地一貫校、島挙げ支援 住民団体、初の意見交換


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小中一貫校開校へ向け、児童数増などを目指すチーム屋我地っ子の遠矢朋子さん=22日、屋我地小

 【名護】名護市の屋我地小学校と屋我地中学校を一体とした小中一貫校の開校が2016年度に予定される中、地域住民らでつくる「チーム屋我地っ子」主催の意見交換会が22日、同中学校体育館で開かれた。

同グループの本格的な企画イベントは初。小学1年からの英語教育や子どもの発達段階に応じた「4・3・2制」の学年区分など特色ある教育構想を市担当者が説明すると、父母らは関心を寄せた。開校に伴い、子どもたちが集まる魅力ある環境へ、地域、学校、行政の連携を確認し合った。
 チーム屋我地っ子は、屋我地島で育つ子どもらの応援を目的に10月に発足した。青年会、同小PTA、同中PTA、屋我地ミニバスケットボールチーム、やがじ学童クラブ聖ルカ保育園父母の会、松田屋我地龍鳳会で構成。この間、通学や放課後の受け皿づくりなど各種課題をまとめ市へ要望した。
 次年度からは名護市民会館前からのスクールバス運行や小学校の空き教室を活用した学童クラブの設置が計画されている。同時に、市内全域から児童生徒を受け入れる小規模特認校制度の導入も予定。
 屋我地小では現在、6年生を対象に情報通信技術(ICT)環境整備をテーマにタブレット端末を活用した授業を展開。2カ月間の実証だが、担任の比嘉淳教諭によると、情報共有による児童の授業への意欲や自信が芽生えているという。小中一貫校の開校時には、モデル校として最先端教育の実施を目指す。
 チーム屋我地っ子の担当者遠矢朋子さんは「安心して学べる環境に地域で知恵を絞って取り組みたい。さまざまな意見が集まり始め、やっと一貫校開校に希望が見えてきた」と期待を示す。
 小、中各学年の生徒数は現在2~17人。同グループでは新小学1年生の20人増を目指し、市内の保育園などへの広報活動やイベントなどを実施する予定だ。