高校生同士、熱く語る 興南と至学館(愛知)


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 県内の次世代のリーダーを育成する興南高校の部活動「興南アクト」の生徒らが13日、愛知県の私立至学館高校との交流会「高校生が考える沖縄の現状と未来」を那覇市西のパシフィックホテル沖縄で開いた。お互いの高校生活や沖縄が抱える基地問題についても話し合った。

 県外の高校生と関わることで、生徒が地元について考えるきっかけをつくりたかったという興南アクト。至学館はガイドの説明を受けるだけではなく、生徒が積極的に参加できる機会を修学旅行の日程に入れたいとしており、両校の希望が一致。2013年度に続いての交流会開催になった。
 交流会は壇上で至学館の代表らと興南生らが意見交換。至学館生200人以上がフロアから参加する形式で進行した。至学館生からは「沖縄でお薦めのデートスポットはどこか」、「どの家にもシーサーがあるのか」など、県内の高校生活や風習に関する質問が相次いだ。
 意見交換は和やかな雰囲気で始まったが、話題が基地問題に及ぶと、生徒らは真剣な表情を見せた。「基地があることで困っていることは何か」などの質問に対し、興南生らは「オスプレイの音がうるさい」、「米軍機が上空を飛ぶたびに、電波障害が起きる」などと答えていた。
 至学館生らは、普段聴くことができない沖縄の高校生の意見に耳を傾けた。一方で興南生が「辺野古に基地ができることについてどう思うか」と尋ねると、至学館生は「沖縄にだけ集中するのはおかしいから全国に分散するべき」、「基地があることで金銭的な援助を受けられる」などの意見が出た。
 至学館2年の横井祐士(よこいまさのり)君は「沖縄の同世代と話す貴重な体験ができた。自分が知らない沖縄を知ることができて良かった」と感想を語った。興南2年の豊元慶太朗(とよもとけいたろう)君は「同世代だからこそ本音で話せた。今回の交流会が将来沖縄のためになれば良い」と充実した表情を見せた。

興南高校の生徒ら(壇上左)と愛知県の至学館高校の代表ら(壇上右)による意見交換をフロアから見る至学館高校の生徒ら=13日、那覇市西のパシフィックホテル沖縄
交流会に参加した、フロアの至学館高校の生徒ら=13日、那覇市西のパシフィックホテル沖縄