険しい山道 疾走 石垣島で初のトレイルラン


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石垣島で初開催のトレイルラン大会で於茂登岳の山道を走り抜ける参加者ら=11月30日、石垣市

 【石垣】石垣島にある県内最高峰の於茂登岳や屋良部岳の山道などを走り抜ける「石垣島ビーチ&トレイルラン」(同実行委員会主催)が11月30日、初めて開催された。県内外から58キロ、46キロ、32キロの3コースに約120人が出場し、87人が完走した。参加者は亜熱帯の森が広がる島の自然を体いっぱいに感じながら、山道や海沿いのコースを駆け抜けた。

 トレイルランは舗装されていない山道をコースにした新しいスポーツで、徐々に人気を集めている。今回の大会は「日本トレイルラン・サーキット協議会」を中心に企画された。今後も日本最南端のトレイルラン大会として定着を目指す考えだ。
 大会はバンナ公園南口を発着点にスタート。於茂登岳山頂を往復したり、屋良部半島を周回したりするコースを用意。於茂登岳の登頂に挑む参加者らは苦しい表情を浮かべながらも野鳥の鳴き声や川が流れる自然の音、海が見渡せる景色を楽しんでいた。
 32キロコースを1位で走り抜けた那覇市の上原達郎さん(26)は「石垣島に来るのは初めて。山の自然を体験できたのはとても良かった。今後も盛り上がって、多くの人が参加する大会になってほしい」と期待した。
 辻祥光実行委員長は「石垣は人の手が入っていない自然が多い。山と海を一度に楽しめる素晴らしい環境がある。今回試験的な開催だったが、自然をどう守り生かしていくかを考えながらコースも充実させて今後も続けていきたい」と来年の開催に向け意気込みを語った。