キングス、攻撃力爆発 TKbjリーグ第17戦


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 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=14勝2敗)は6日、宜野湾市立体育館で福島ファイヤーボンズ(東地区8位=6勝12敗)と今季第17戦を行い、108―75で勝利、連勝を9に伸ばした。

第1クオーター(Q)から両チームの攻撃が爆発し、激しい点の取り合いになった。キングスは岸本隆一や金城茂之が果敢にリングに向かって得点した。福島は元キングスの狩俣昌也を中心に攻撃した。58―43とリードして迎えた後半もキングスは勢いを維持し、岸本やマクヘンリーがリングをこじ開けた。第4Qには新城真司のプロ初得点が飛び出し、大差で勝利をつかんだ。福島との第2戦は7日午後2時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(15勝2敗)
 108―75(33―21,25―22,29―18,21―14)
福島ファイヤーボンズ(6勝13敗)

 【評】キングスの攻撃力が爆発して今季初の100点越えで快勝した。第1Qから両チームが高確率で得点。第2Q序盤にキングスの得点が伸び悩んだが、マクヘンリーと小菅が3点弾を決めて苦境を打破した。後半はキングスが堅守で福島を抑えた。福島は攻撃の勢いを終盤まで維持できなかった。(平安太一)

◆人とボール動くよう
 伊佐勉HC(キングス)の話 チームオフェンスは良くなりつつある一方で、選手がボールを持ちすぎるシーンもあった。もっと人とボールが動くように指示をしないといけない。

◆全て抑えるのは無理
 藤田弘輝HC(福島)の話 守るべきところで守れなかった。沖縄は強いチームで全てを抑えるのは無理だ。何をやらせてはいけないのかチームで確認して、それを遂行したい。

◆新城、待望のプロ初得点 チーム一丸、機会演出
 新城真司はチームの先陣を切って走った。リングの直前まで到達したとき、マクヘンリーから矢のようなパスが放たれる。ボールを受け取った新城がシュートを放つと、リングに吸い込まれた。「プロとしての第一歩を踏み出せた」。練習生からキングスのメンバーになって2年目。初得点を決めた背番号40はうれしそうに笑った。
 チームミーティングで「今日は真司の初得点を出そう」と確認していた。点差が開いた試合の終盤に出場する機会が多い新城のために、チーム一丸で戦って優位に立つことを目指した。
 序盤から猛攻を仕掛ける福島に対して、先発メンバーは一歩も引かずに応戦した。途中出場のドゥレイロン・バーンズや山内盛久らは攻守で積極的にプレーして相手の勢いを断った。第1Qで12点のリードを奪い、マクヘンリーは「チームに勢いを与えるプレーをした」と胸を張る。新城が初得点した場面でもキブエ・トリムやアンソニー・ケントがうまく相手を引きつけ、シュートチャンスを陰で支えた。伊佐勉HCは「みんながよく仕事をしてくれた」と喜ぶ。
 昨季は無得点に終わった新城は悔しさを胸に練習を重ねてきた。「これをステップにして成長したい」。練習成果を形に変えた新城の表情は自信に満ちあふれていた。(平安太一)

◆狩俣、古巣相手に躍動見せ恩返し
 狩俣昌也が古巣のコートで躍動した。第1Qの3点弾を皮切りに内外から攻撃。「少しでも成長した部分を見せたかった」と15点を奪った。
 福島ではエースとしてチームを引っ張る。キングスの伊佐勉HCは「それだけの活躍ができる選手だ」と高い能力を認めている。試合ではPGとしてボールを回し、要所で得点した。「キングスで教わったことも多くある。そのプレーを見せて恩返ししたかった」と振り返る。
 試合では勝利を逃し「オフェンス面で納得はしていない」と悔しさをかみしめる。「明日はやり返す」と雪辱を誓った。

キングス―福島 第4クオーター、積極的にリング下に攻め込んでシュートを狙う新城真司=6日、宜野湾市立体育館(金良孝矢撮影)
ドリブルで攻め込む福島の狩俣昌也