キングス、連勝10に TKbjリーグ第18戦


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キングス―福島 第2Q、インサイドで高さを生かしてシュートを放つ大宮宏正=7日、宜野湾市立体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=15勝2敗)は7日、宜野湾市立体育館で福島ファイヤーボンズ(東地区8位=6勝13敗)と第2戦を行い、86―73で勝利、連勝を10に伸ばした。

第1戦と同様に序盤は両チームの点の取り合いになった。キングスは岸本隆一や小菅直人のアウトサイド、アンソニー・マクヘンリーやキブエ・トリムのインサイドと効率よく得点した。福島は元キングスの狩俣昌也が第1クオーター(Q)だけで13点を奪って食らいついた。第2Qはキングスのファウルが重なり、トリムがベンチに下がるなど苦しい状況を迎えた。それでも大宮宏正がインサイドで仕事を果たし、49―35とリードして前半を終えた。第4Qに入ると勢いを増した福島に押されたが、キングスは第3Qまでのリードで逃げ切った。キングスは13、14の両日、岩手県営体育館で岩手ビッグブルズと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(16勝2敗)
86―73(27―22,22―13,24―16,13―22)
福島ファイヤーボンズ(6勝14敗)

 【評】終盤に勢いを増した福島をキングスが振り切った。第1Qは両チームの攻撃が機能してハイスコアの接戦になった。第2Qからキングスの守備が激しさを増し、福島を引き離した。
 第4Qは福島が猛攻を仕掛け、キングスはミスが増えたが辛くも逃げ切った。(平安太一)

◆終盤に乱れ
 伊佐勉HC(キングス)の話 第3Qまではプラン通りできていたが、第4Qはオフェンスから崩れてターンオーバーも多かった。40分間、安定したバスケットをする必要がある。福島はうちよりも一生懸命にプレーしていて感動した。その姿を見習わないといけない。

◆強み和らげた
 藤田弘輝HC(福島)の話 昨日と比較して沖縄の強みを少し和らげることに成功した。第4Qは選手がいいエナジーをもってどんどん仕掛けていた。でもまだまだ強いチームに勝てるチームになっていない。練習から自分たちのバスケを高めたい。

◆大宮、苦境カバー インサイドで力発揮
 キングスに思わぬ苦境が訪れた。第2Q残り約4分半でインサイドの要のトリムが三つ目のファウルを告げられた。同じくインサイドで力を発揮するアンソニー・ケントのファウルは二つ。後半に向け、これ以上2人のファウルを重ねたくない場面で名前を呼ばれたのは身長197センチの大宮宏正だった。
 伊佐勉HCから「思い切りやってこい」と背中を押されると、外国籍選手にも当たり負けしない大きな体で暴れ回った。積極的にリバウンドを拾って攻撃にリズムを生み出し、「ここ数試合はチームに貢献できていないと感じていた」と強い気持ちをコートにぶつけた。ビッグマンのファウルトラブルを見事にカバーし、伊佐HCは「いい仕事だ」と納得の表情を見せた。
 試合は第3Qまでキングスのペースで進んだ。小菅直人は10得点2スチールと攻守でチームを引っ張り、「久しぶりのホームでやりやすかった」と振り返る。一方で第4Qは意地を見せる福島に押され、「相手に合わせる時間があった」と反省もある。
 次戦は現在18連勝中と圧倒的な強さを誇る岩手が相手だ。伊佐HCは「ビッグチャレンジができる」と強敵との試合に胸を躍らす。小菅も「1秒も気を抜かずにディフェンスから攻撃を仕掛ける」と気合は十分だ。(平安太一)