消えないように、忘れないように
キョンキョン主演で映画化もされた名作漫画『グーグーだって猫である』の続編が始まりました! うわーい(小躍り中)。
著者・大島弓子が猫と暮らす日常を描いたコミックエッセー。「うちには12匹の猫がいます。以前は14匹でしたが、2011年内にテンミケ(3歳)とグーグー(15歳)を亡くしました」。猫たちと暮らすということ。それはつまり、それだけ別れの数も多いということだ。著者の大島弓子はその季節が来るたびに、全身で悼み悲しみながらも真正面から受け止める。
来年漫画家デビュー47年を迎える大島弓子。彼女が作品を発表しつづけるモチベーションがどこにあるのかはわからないが、ひょっとしたら大島は忘れないために描いている部分もあるのかもしれない。一緒に暮らした彼らとの日々を忘れないために、描き続けているところもあるのではないだろうか。
今はもう会えない、遠くに行ってしまった誰かを想う時に似た、優しい時間が流れている。そんな漫画が誕生した。
(小学館 1200円+税)=アリー・マントワネット
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アリー・マントワネットのプロフィル
アリー・マントワネット ライターとして細々と稼働中。ファッション、アイドル、恋愛観など、女性にまつわる話題に興味あり。尊敬する人物は清水ミチコ。趣味はダイエット、特技はリバウンド。
(共同通信)