中農高、全国で十傑 高校生ビジネス


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第2回高校生ビジネス・グランプリでファイナリスト10プランに選出された中部農林高校のバイオ研究部メンバー=5日、同校

 【うるま】中部農林高校のバイオ研究部(座喜味涼代表)が高校生ビジネス・グランプリ(日本政策金融公庫主催、沖縄振興開発金融公庫後援)のファイナリスト10プランに選出され、5日、同校で報告された。

安価なサツマイモのバイオ苗の開発に基づき、ビジネスプランを作成した。全国207高校、1717プランからの十傑入りとなり、来年1月11日の最終審査会に挑む。
 同校園芸科学科の生徒5人が「“琉球からハジマル”イモのムーブメント」をタイトルに低コストで収穫増加が見込める苗の培養方法の確立を前提に、機能性食品として県内でカンダバーと呼ばれるイモの葉を売り込むプランを作成した。カンダバーには酸化防止効果があるとされる「ルティン」が豊富に含まれていることにも着目した。
 作成メンバーは2年生の座喜味君を代表に、比嘉彦貴君、知花直斗君、1年生の新川未紗さん、識名美奈子さんの5人だ。担当の船越秀輝教諭が指導している。
 プランの概要は、既存のバイオ苗がインターネット上で30~50円の単価で販売されているのを独自の培養方法で25円に抑える。この苗を新規設立する生産組合で組合員に販売、栽培してもらい収穫イモを組合に納品し、イモを加工し県内外の販路に売り込む。そんな6次産業化構想だ。
 最終審査会を前に、代表の座喜味君は「苗の培地コストの削減で先輩の研究成果も取り入れるなど多くの協力を得たことに感謝したい。審査会には全力を尽くす」と決意を語った。東京大学本郷キャンパスで開かれる最終審査会に向け、メンバーはプレゼンテーションの予行講習会も2回計画している。