東西冷戦の終結に指導的役割を果たし、ノーベル平和賞を受賞したミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領は11日までに、県知事に就任した翁長雄志氏に文書で祝辞を送り「沖縄の人々の利益というゴールに向けて、あなたが前に進んでいけることを祈っている」などとエールを送った。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する翁長知事の公約や、沖縄の基地の過重負担、構造的差別などの背景を認識した上で、メッセージを寄せた。
祝辞で翁長知事に対し「あなたの説得力のある勝利(知事選での大勝)は、あなたの政策と行動計画が幅広い支持を受けた証しだ」などと評価した上で、日ロ関係の発展に向けた協力継続を望んだ。
ゴルバチョフ氏は3回の来沖経験がある。関係者によると、沖縄の人々や文化に好感を抱いており、沖縄とロシアの懸け橋役を担いたい意向があるという。
翁長知事は「祝辞の内容は、沖縄や世界の情勢を見て、もう米軍基地は何とかしないといけないという捉え方だ。彼が民意を挙げて激励したように、民意を受けて当選した以上、その民意を大切にし、ぶれない政治をする」とあらためて決意を述べた。(新垣毅)