伊江の葉タバコ、歩み記録 栽培55周年で記念誌発刊


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 【伊江】伊江村の葉タバコ栽培がことし55周年を迎え、記念誌を発刊した。その祝賀会が5日、村農村環境改善センターホールで開かれた。歴代の耕作者をはじめ、島袋秀幸村長や県たばこ耕作組合の砂川利勝組合長ら約150人が出席した。

 同村の葉タバコ栽培は1959年から民営3社との契約栽培で始まった。1戸当たりの栽培面積は10アールほどで、ほとんどが手作業。最盛期に282戸だった耕作農家も今は48戸と減少したが、機械化が進み1戸当たり約450アールの栽培面積は全国一。県内では宮古島市に次ぐ主要産地に成長し、同村の農業を支える主要作物となっている。
 祝賀会で、記念誌発刊委員会の福地栄委員長は「先輩方が培った技術や伝統を後世に継承する豊富な内容で価値ある一冊に仕上がった」と述べた。
 村たばこ振興会の石新一利会長は「記念誌発刊を機に今後も耕作者が一丸となって誇りある葉タバコ栽培を築き上げたい」と語った。舞台では女性部による琉舞など余興が披露され花を添えた。
 記念誌は約1年にわたり編集作業が進められた。回顧録や座談会、写真や新聞記事で見る葉タバコ栽培の歩みなどが掲載され、A4判で280ページ。(金城幸人通信員)

記念誌の資料収集や作成に携わった編集委員ら=5日、伊江村農村環境改善センターホール
伊江村での葉タバコ栽培55周年で発刊された記念誌「伊江葉たばこ」