キングス快勝 滋賀に80―67 TKbjリーグ第21戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
キングス―滋賀 第1クオーター、インサイドに攻撃を仕掛ける大宮宏正=20日、沖縄市体育館(仲本文子撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=17勝3敗)は20日、沖縄市体育館で滋賀レイクスターズ(同4位=11勝5敗)と今季第21戦を行い、80―67で勝利した。

 第1クオーター(Q)は両チームともにシュート精度が上がらずロースコアの展開になった。キングスはキブエ・トリムがインサイドでリングをこじ開けてリズムを生み出すと、第2Qはドゥレイロン・バーンズやアンソニー・マクヘンリーが外からリングを射抜いてリードを保った。並里成もうまくゲームを組み立てて、36―28で前半を終えた。
 第3Qは序盤から両チームの守備が激しさを増し、めまぐるしく攻守が入れ替わった。
 第4Qは点の取り合いになり、キングスはアンソニー・ケントがインサイドで粘ってリードを守りきった。
 滋賀との第2戦は21日午後2時から行われる。

琉球ゴールデンキングス(18勝3敗)
80―67(17―18,19―10,19―16,25―23)
滋賀レイクスターズ(11勝6敗)

 【評】キングスが安定した試合運びで滋賀を突き放した。キングスは前半、トリムのインサイドなどで得点。滋賀はウッドベリーにボールを集めたが得点に結び付かなかった。後半は滋賀の勢いが増したが、キングスも応戦して流れを渡さなかった。
 滋賀は攻撃にいいリズムを生み出せなかった。(平安太一)

◆年内最後は連勝を
 伊佐勉HC(キングス)の話 年内最後のホームゲームで2連勝するために土曜の初戦に集中しようと話していた。試合では準備したこと以外の事態も起きて戸惑ったが、選手がしっかりカバーしてくれた。明日も選手がハッスルして、いい形で2014年を締めくくりたい。

◆普通のことができず
 遠山向人HC(滋賀)の話 普通のことが普通にできず、準備してきたことができなかった。それが沖縄とわれわれの差であり、沖縄の強さだと思った。われわれもいいプレーがたくさんあったが、沖縄が我慢強くプレーした。明日は勝って(ホームに)帰りたい。

◆大宮が苦境打破 攻守安定、強敵を撃破
 第3Qが幕を開けると滋賀の勢いが増していた。コート全体を使って激しく守備を仕掛け、豪快なダンクや速攻で得点を奪う。キングスはシュートミスやターンオーバーが重なって苦しい状況に立たされた。じりじりと点差を詰められ、伊佐勉HCはタイムアウトを請求した。そして、重苦しい雰囲気を打ち破る仕事を大宮宏正に任せた。
 「誰よりもハッスルする」と伊佐HCが高く評価する背番号8は、コートで期待通りのプレーを見せた。3点シュートでリードを広げると、直後にブロックショットを決めて滋賀の勢いを断ち切った。大宮は「(3点シュートで)周りを落ち着かせることができた」とうなずき、伊佐HCは「100点の仕事だった」と満足げに話した。
 滋賀の猛攻を受けた第4Qは並里成が存在感を発揮した。インサイドのケントをうまく生かして得点機を演出すると、自らも積極的にリングに向かった。滋賀の得点源のウッドベリーもマクヘンリーが抑え、最後まで優位に立った。
 それでも大宮と並里は試合内容に納得していない。
 「前半は足が動かずに攻撃の勢いに乗れなかった」と並里は言う。大宮は「リバウンドを取られていた」と反省し、「明日はもっと数字に表れるような仕事をする」と気合を入れ直した。(平安太一)