北部発展 期待71% 名護市商工会11市町村事業所調査


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 【北部】名護市商工会(金城哲成会長)は北部地区の市町村11商工会を対象に実施した経済振興に関するアンケート結果を11日、まとめた。北部地区の経済振興について、「発展していく」が29%、「まあまあ発展していく」は42%あり、今後の北部の成長へ71%の事業所が期待を持っていることが分かった。「これ以上の発展は見込めない」は16%だった。

 アンケートは、将来への希望や要望を含め、北部地域全体の事業所の景況感などを知る目的で、名護市商工会が初めて行った。245事業所から回答を得た。会員事業所総数に対する回答率は6・1%。
 これからの北部振興策に必要なもの(複数回答)は「観光事業の振興」が27%で最も多く、次いで「新たな企業誘致」20%、「交通網の拡充・整備」16%、「特産品の開発」12%―だった。「滞在型で活発な消費活動を生む仕組み」「民泊や自然体験を生かしたエコツーリズムの開発」など、やんばるの資源を有効活用した新展開を求める声もあった。
 一方で、発展が見込めないと答えた理由としては、複数回答で「企業が少なく就業機会がない」が25%、「交通が不便」「人口が少ない」がともに15%、「高齢化に伴う過疎化」13%など。
 テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の名護市への構想についても特別に質問した。誘致による北部経済振興へ76%が「期待できる」とした。建設候補案が出ていない同市以外の10町村でも69%が「期待を持てる」と答え、USJの経済的波及効果に期待していることが分かった。「どちらともいえない」は20%、「期待できない」は4%だった。
 金城会長はアンケート結果に「7割の事業所の北部振興への期待は予想以上に高い数値。自然を生かした新たな観光業の形をつくっていきたい。6次化にも継続して取り組みたい。調査結果は行政などの要請にも反映させる」と話した。
 アンケートは伊江村を除く北部11市町村で10月6日~11月14日まで実施した。

今後、北部地区の経済振興はどうなると思いますか?
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