保険会社と協議開始 はえ縄切断、米が県漁連に回答


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 県内のマグロ漁船のはえ縄が切断され、米海軍の艦船の関与が疑われている問題で、県漁業協同組合連合会(県漁連、国吉真孝会長)は24日までに、賠償請求した米海軍省法務部から回答を受けた。問題発生時に米海軍の音響測定艦インペッカブルを運航していた民間会社と保険会社が協議するという内容。はえ縄切断の認否には言及していないという。

 回答は11日に電子メールで届いた。その中で米軍側は、県漁連が送付した書類や資料映像などを証拠物件として保険会社との協議で取り扱う意向を示した。県漁連によると24日現在、デンマークの民間会社から連絡はない。米側は協議を終える時期や詳細な協議内容を明らかにしていない。
 県漁連は10月、被害に遭った9隻21件分の賠償請求書と資料映像などを米ワシントンの海軍省法務部へ送付した。被害総額は、漁具被害と休業補償合わせて1164万円。
 はえ縄切断の被害に遭った船舶が所属する県近海鮪漁協の我如古清組合長は「艦船がはえ縄を切断したことをまず認めてもらいたい」と話した。その上で「早急に今後の対応などを決めてもらいたい」と要望した。