琉大に教職大学院 16年にも開設、専門性養成


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 琉球大学(西原町、大城肇学長)が早ければ2016年4月にも「教職大学院」の開設を目指していることが26日までに分かった。学校教育の抱える諸課題に対応できる高度な専門性を持った教員の養成や、大学院修士課程修了者(現役教員学生除く)の教員就職率を現状の倍近い80%に引き上げるなどの狙いがある。全国の国立大学で設置の動きがあり、全国的な流れとなっている。

 25日に開かれた県教育委員会と琉大教育学部との定期協議会で、琉大が開設構想を県教委に提示し、今後の連携を求めた。
 大学側は今後の会合で県教委への具体的な連携を提案する。現役教師らを講師として活用する人的交流や実習先の受け入れ確保などの連携が想定される。
 教職大学院は学部生だけではなく現役教員も入学対象に含む。教育現場での実習を必修とするなど、実践力の育成を柱としているのが特徴だ。文部科学省は教員養成課程のある全国の国立大学に教職大学院の設置を働き掛けており、九州では宮崎大学や長崎大学などで開設されている。
 県学校人事課は「全国的にも教職大学院の設置は有能な人材を確保できる利点を生む。琉大からの提案を受けて対応を検討していく」としている。
(長浜良起、安富智希)