キングス快勝、埼玉に91―76 西地区2位に浮上


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埼玉―キングス 第2クオーター、相手守備をかわしてシュートを決めるドゥレイロン・バーンズ=28日、埼玉県の所沢市民体育館(平安太一撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=19勝4敗)は28日、埼玉県の所沢市民体育館で埼玉ブロンコス(東地区12位=21敗)と第2戦を行い、91―76で勝利、2位に浮上した。

キングスは第1クオーターから優位に立った。金城茂之のミドルで先制すると、キブエ・トリムやアンソニー・マクヘンリーのインサイド、ドゥレイロン・バーンズのアウトサイドで得点を重ねた。守備も安定して埼玉の攻撃陣に仕事をさせなかった。第2Qに埼玉が連続得点で追い上げたが、バーンズやマクヘンリーのシュートで勢いを絶ち、前半を45―31で折り返した。第3Qは守備の隙を突かれて失点する場面もあったが、山内盛久の得点などで流れを渡さなかった。キングスは1月2、3の両日、那覇市民体育館で信州ブレイブウォリアーズと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(20勝4敗)
91―76(26―11,19―20,26―15,20―30)
埼玉ブロンコス(22敗)

 【評】序盤で試合の主導権を握ったキングスが終盤に粘った埼玉をはねのけた。前半はキングスが多彩な攻めでリードを広げ、連係の取れた守備で失点を抑えた。後半は守備の乱れから失点した。第4Qの終盤もミスが続いて埼玉が勢いに乗ったが、キングスも着実に得点して逃げ切った。埼玉は中盤や終盤に見せた攻撃の勢いを維持できなかった。(平安太一)

◆バーンズ、チームに爆発力
 いつもベンチからコートに送り出される。そして、チームに爆発力を与える大仕事をする。それがバーンズの魅力だ。埼玉との第2戦は第1Q残り約6分に出場すると、3本の3点弾を決めた。「始めのタッチからいいシュートを打てた」。序盤にチームを勢いづけた背番号2は満足そうな顔で笑った。
 第2Qは高い得点力で悪い流れを変えた。第1Qで15点差をつける上々の出だしだったが、第2Qはシュートがリングに嫌われて6点差まで詰められた。タイムアウトを請求した伊佐勉HCが「攻撃でもっと動きを出そう」と指示すると、バーンズがそれを体現した。素早い動きでリングに向かってボールをねじ込むと、マクヘンリーもインサイドで得点して続いた。直後に3点弾を沈めてリードを広げ、「マクヘンリー選手と僕の得点で勢いを取り戻せた」と達成感をにじませた。
 伊佐HCが「時間配分を考えていた」と言うように、この日は全選手が出場時間を共有した。並里成は「短い時間でミスを減らして結果を残すことを考えた」と勝負どころで得点した。
 2014年最後の試合を連勝で終え、バーンズは「興奮している」と語る。年明けにはすぐに信州戦が待っているため、「次も勢いを持って臨みたい」と全力で戦う決意は揺るがない。
(平安太一)

◆来年に弾みつけた
 伊佐勉HC(キングス)の話 年内最後のゲームを勝って終わろうと選手に話した。勝利して来年に弾みをつけるゲームになった。後半は簡単に相手にシュートを決められた。40分間、同じレベルでキングスのディフェンスをやらないといけない。いい課題も見つかった。

◆やってきたこと出せた
 山口尊久HC代行(埼玉)の話 試合では今までやってきたことを出した。(病気療養中の)下地一明HC不在の試合が続いているが、ステップアップもできている。強いチームと戦って、負けた中でも次につながるように選手からも意見が挙がっている。