キングス、第3Q一気 信州に91―62 TKbjリーグ


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キングス―信州 第3クオーター、相手の隙を見逃さずにスチールを決める岸本隆一=3日、那覇市民体育館(金良孝矢撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=21勝4敗)は3日、那覇市民体育館で信州ブレイブウォリアーズ(東地区7位=9勝14敗)と第2戦を行い、91―62で快勝、4連勝とした。試合は開始直後から両チームが点を奪い合う緊迫した展開になった。

キングスは岸本隆一や小菅直人が内外から得点してリードしたが、信州も各選手がバランスよくリングを射抜いて食らいついた。第2Qはクロスゲームになり、互いに主導権を握れない時間が続いた。キングスはドゥレイロン・バーンズが3本の3点弾を沈めて勢いに乗り、52―41で前半を折り返した。第3Qはキングスが攻守で信州を圧倒した。岸本が好調の3点弾でリングを射抜けば、守備では信州に難しいシュートを打たせてわずか9点に抑えた。第3Q終了時点で30点差をつけて試合を決めた。キングスは17、18の両日、沖縄市体育館にバンビシャス奈良を迎えてホーム2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(22勝4敗)
 91―62(21―18,31―23,28―9,11―12)
信州ブレイブウォリアーズ(9勝15敗)
 【評】キングスが第3Qの猛攻で白星を引き寄せた。前半は岸本や並里、バーンズらが得点を重ね、信州も外国籍選手を中心にシュートを決めた。第3Qにキングスが堅実な守備で流れをつかむと、好機を点につなげて大幅なリードを奪った。信州は後半に流れを失うと、その後は持ち直せなかった。(平安太一)

◆岸本 大車輪の活躍
 3ポイントラインの後方でパスを受けた岸本隆一がリングに狙いを定める。相手守備の接触を受けながらシュートを放つと、ボールはリングに吸い込まれた。同時にバスケットカウントを告げる笛が鳴る。第3Q残り約6分。岸本がフリースローを沈めてリードは20点に。大勝へとつながるビッグプレーだった。
 チームの若き司令塔は第1Qから好調だった。ドライブや3点弾で点を奪うと、巧みなボールさばきでチームメートの好機を演出した。「仲間を生かして自分も得点するプレーを目指していた」と岸本。伊佐勉HCは「岸本が存在感を発揮してチームオフェンスができた」と活躍を評価した。
 勝負を決めた第3Qは「出だしから相手をたたこうと思った」(岸本)。ボールがリングを捉えられず苦しむ信州に対して、キングスは高確率でシュートを決めた。伊佐HCが「相手の(集中力が)切れる瞬間を見逃すな」と選手に伝えていたように、流れを失った信州を一気に突き放した。
 第1戦に続いてキブエ・トリムを欠く厳しい状況だった。バーンズが「チームがハードにプレーした」と語るように、全選手が一つになってリングに向かった。岸本は「チームとして90得点を超える試合ができて良かった」と満足そうな笑顔を見せた。(平安太一)

◆いい正月ゲーム
 伊佐勉HC(キングス)の話 トリムを欠いた新年の2試合だったが、残りの10人がトリムの分までハッスルしてくれた。お客さんも喜んでくれて、いい正月ゲームだった。攻撃では一人一人がチームの動きを徹底していて満足している。守備も選手が指示通りにやっていた。

◆言い訳はない
 河合竜児HC(信州)の話 勝負に言い訳はない。完敗だった。信州から来てくれたり、地元で見てくれたりしているブースターに対して恥ずかしいゲームをしてしまった。うちはまだ今季のゲームの半分も消化していないので、ここから再スタートしたい。