西原(男子)が初戦突破 春の高校バレー


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男子1回戦 西原―伊奈学園総合 第1セット、力強いスパイクを決める西原の西泊颯斗=5日、東京体育館

 バレーボールの全日本高校選手権は5日、東京体育館で開幕して1回戦が行われ、男子県代表の西原は伊奈学園総合(埼玉)を2―0で下して2回戦に進んだ。西原は第1セットを25―20で先取すると、第2セットは27―25で競り勝った。

西原は6日に宇部商(山口)と2回戦を戦う。女子の那覇は6日に初戦の2回戦で春日部共栄(埼玉)と対戦する。
 男子ではこのほか東亜学園(東京)創造学園(長野)大塚(大阪)習志野(千葉)などが、女子は下北沢成徳(東京)古川学園(宮城)鹿児島女、大阪国際滝井などが1回戦を突破した。
 東亜学園は弘前工(青森)を破り、創造学園も東海大四(北海道)に快勝した。下北沢成徳は兵庫大須磨ノ浦を、古川学園も津商(三重)を2―0で下した。
 女子で全国高校総体、国体との3冠を狙う金蘭会(大阪)は6日の2回戦から出場する。
 大会は男女各52校が参加し、準々決勝まで3セット制、準決勝からは5セット制で争う。

▽男子1回戦
西原(沖縄)
2―0(25―20,27―25)
伊奈学園総合(埼玉)

 【評】地力で勝る西原が粘る相手を振り切った。第1セットは一時5点のリードを許したが、相手サーブに対応し始めた中盤から徐々に巻き返し、レフト西泊の活躍などで先取。1点差の攻防が続いた第2セットはジュースの末に制した。伊奈学園総合は西原のミスにつけいることができなかった。(大城周子)

◆苦しい展開 3年意地
 西原にとって試されているような初陣だった。苦しみながらも5年連続の初戦突破。4年ぶりに春高舞台に立った相手を、常連校の底力でねじ伏せた。
 「こんなにミスが出るとは思わなかった」とは奥住竜馬監督。第1セットは相手の緩く前に落とすサーブに足が止まり、一時は5点差をつけられたが終盤に何とか立て直した。第2セットは、突き放したいところでサーブミスが出てジュースの末、ものにした。
 もどかしい展開を耐え、勝利を引き寄せたのは3年生の執念だ。主将の西泊颯斗はここぞという要所で、レフトからスパイクをたたきつけた。対角に入るエース仲本賢優の不調をカバーする活躍を見せた主将は「賢優が乗り切れない中で自分も崩れたら駄目。チームを引っ張るプレーをしようと思った」。さらにもう一人の3年生、江口雅教もクイックや西泊との時間差攻撃で存在感を発揮し「最後の大会なので悔いがないよう強い気持ちでいった」と胸を張った。
 楽ではなかったからこそ得たものもある。指揮官は「一つのミスでゲーム展開が大きく変わると気付けた」と言う。2回戦は絶対的エースを擁する宇部商(山口)が相手。この日は「情けない」と反省が口をついた2年生エース仲本は「負けたくない。次はいいプレーを見せたい」と胸のすく勝利を誓った。(大城周子)