手作り電飾 年々進化 県営港川住宅、空き缶回収し費用に


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夜道を幻想的な雰囲気で彩る県営港川団地自治会のイルミネーション=6日、浦添市港川

 【浦添】浦添市の県営港川市街地住宅で団地自治会(前田榮会長)による手作りのイルミネーションが夜道を彩っている。回を重ねるごとに進化を遂げた高さ約10メートルのタワーなど、飾り付けも豪華で多彩に。ことしは11日まで点灯している。

 飾り付けを始めたのは5~6年前。団地住民の高齢化が進む中で、「イルミネーションがあれば年末年始に孫たちが喜んでおじいおばあの家に訪れてくれるのではないか」(前田会長)との思いがあった。
 ただ、各所帯が納める共益費で自治会を運営する中で、「ぜいたくではないか」という懸念も当初はあった。そこで、自治会として団地内から出る空き缶の回収に取り組み、換金して備品購入や電気代に充ててきた。
 「団地以外の周囲の人からも『ことしはまだ点灯しないのか』と催促されるようになって、そんな声に押されて毎年続けてきた」と今や地元の風物詩となっている。
 住人が協力して、植栽やビニール管を矢倉状に組み立てたツリーなどに電線をまき付けて飾り付ける。今期は12月21日に点灯。中庭部分にも飾り付けが広がり、建物全体が幻想的な雰囲気を醸している。(与那嶺松一郎)