キングス快勝 奈良に87―62 TKbjリーグ


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キングス―奈良 第2クオーター、リバウンドをリングにたたき込むアンソニー・ケント=17日、沖縄市体育館(金良孝矢撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=22勝4敗)は17日、沖縄市体育館でバンビシャス奈良(同6位=9勝17敗)と今季第27戦を行い、87―62で勝利、5連勝とした。

キングスは開始直後からいい形で攻撃を組み立てながらもシュートが決まらず、奈良も得点を伸ばせずにロースコアの接戦になった。第2クオーター(Q)に入るとキングスはドゥレイロン・バーンズの積極的なプレーで勢いに乗り、岸本隆一の3点弾も決まってリードを広げた。37―24で迎えた第3Qはアウトサイド攻撃で点を奪う奈良に詰め寄られた。一時は9点差となったが、小菅直人が速攻やアシスト、ブロックと攻守でチームを引っ張って流れを引き戻した。第4Qはアンソニー・ケントや並里成が着実に加点して快勝につなげた。奈良との第2戦は18日午後6時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(23勝4敗)
 87―62(15―11,22―13,24―14,26―24)
バンビシャス奈良(9勝18敗)

 【評】各選手がバランスよく得点に絡んだキングスが終盤に粘る奈良を突き放した。第1Qは両チーム主導権が握れず、ターンオーバーも多かった。第2Qはキングスが要所で得点する一方で奈良のシュートが落ち始めた。第3Qから奈良のアウトサイドに火が付いたが、キングスは得点機を逃さずに逃げ切った。(平安太一)

◆全選手、果敢な攻撃
 ヒーローは一人だけじゃない。岸本隆一が3点弾で流れを引き寄せれば、バーンズは攻守で泥くさくプレーして奈良の勢いを止める。大宮宏正はリバウンドに絡み、並里成のゲームメークでケントやトリムがリングをこじ開ける。時間帯によって活躍する選手が代わり、高いチーム力で奈良を寄せ付けなかった。
 第1Qはわずか15点。シュートはことごとくリングにはじかれ、ターンオーバーは六つとキングスらしいバスケができていなかった。「自分たちで難しいゲームをしている」と感じた伊佐勉HCが選手に伝えたことはシンプルだった。「しっかりリングを見て得点しよう」。
 第2Q、バーンズがインサイドを切り崩して攻撃の口火を切ると、キングスが本領を発揮した。岸本は厳しくマークされる中で3点弾を沈め、金城茂之もインサイドで得点する。ケントはリバウンドをそのままリングにたたき込み「チームでリングにアタックできていた」とうなずく。
 6選手が2桁得点を挙げ、伊佐HCは「選手がハッスルしてくれた」と納得の表情で語る。それでも選手たちに慢心はない。小菅は「まだまだ反省点は多い」と気持ちを引き締める。ケントも「ターンオーバーが多かった」と指摘して「試合ごとに成長するチャンスはある」と次戦での改善を誓った。(平安太一)

◆練習通りできた
 伊佐勉HC(キングス)の話 2週間ぶりの試合だったのでチーム全体でハッスルして、お客さんも巻き込みながらゲームをやろうと話していた。第4Qは奈良に合わせてしまったけど、ゲームプランは練習通りにできた。明日(18日)は今日以上にハッスルしないといけない。

◆会場にのまれた
 小野寺龍太郎HC(奈良)の話 会場の雰囲気にのまれてタフな展開になった。キングスの攻撃を止めようと準備をしてきたけど満遍なく点を取られた。しっかり修正して明日(18日)の試合に臨みたい。