キングス6連勝、奈良に105―64 TKbjリーグ第28戦


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キングス―奈良 第3クオーター、速い攻撃からシュートにつなげる金城茂之=18日、沖縄市体育館(仲本文子撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=23勝4敗)は18日、沖縄市体育館でバンビシャス奈良(同6位=9勝18敗)と第2戦を行い、105―64で勝利、連勝を6に伸ばした。

試合は開始直後から両チームが激しい攻防を繰り広げた。3点弾を着実に沈める奈良に対し、キングスは金城茂之やアンソニー・ケントがインサイドで得点して応戦した。序盤は接戦になったが、キングスはメンバーを入れ替えながら多彩な攻めを繰り出して徐々にリードを広げた。第1クオーター(Q)で33点をたたき出すと、第2Qも勢いを落とさず63―33と大量リードを奪って前半を終えた。後半に奈良のペースが上がったが、キングスも前半の勢いをそのままに攻め続けた。第4Qまで攻撃の手を緩めることなく、100点を超えるハイスコアで白星を手にした。キングスは24、25の両日、滋賀県の野洲市総合体育館で滋賀レイクスターズと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(24勝4敗)
105―64(33―19,30―14,19―17,23―14)
バンビシャス奈良(9勝19敗)

 【評】第1Qから攻撃が爆発したキングスが最後まで勢いを落とさなかった。第1Qの序盤は互いに激しく攻めて接戦になった。キングスはチームでボールを共有してリズムをつかみ、第2Q以降も各選手がバランスよく得点した。奈良は第1Qと第3Qの序盤でつかんだ流れを維持できなかった。(平安太一)

◆集中力切らさず
 伊佐勉HC(キングス)の話 後半戦に向けて、今日は取りこぼすことができない大事な試合だった。40分間、集中するよう試合前に確認した。コート上でもベンチでも、選手一人一人が集中力を切らさずに最後まで戦っていた。プロ意識の高さに感激した。

◆前半ミス多く
 小野寺龍太郎HC(奈良)の話 完敗だった。奈良から駆け付けたブースターに申し訳ない試合をした。前半は攻撃や守備のミスが多かった。上位のチームが相手の試合でそれをやると厳しい。来週の試合に向けて切り替えて、いい準備をしたい。

◆チーム攻撃が機能
 コートに立つ選手たちは気持ちを切らさなかった。試合開始のジャンプボールから終了のブザーが鳴るまで。どんなに点差が開いても自分たちのバスケを遂行し、強い気持ちをコートで表現した。伊佐勉HCは「攻撃も守備も手を抜くことがなかった。意識の高いプロ集団だ」と納得の表情で語る。この日は全選手が得点し、41点差で奈良を圧倒した。
 得点は第1Qで33、第2Qで30。前半の2点シュート成功率は72・7%でターンオーバーはわずか1。記録にも表れているように、キングスのペースで試合が進んだ。「自分たちのリズムでバスケをしようと思った」と言う金城茂之はドライブでインサイドに切れ込み、シュートやアシストと多彩な技でチームを盛り上げた。パスも確実につながり、金城は「5人の選手がボールに触ってシュートまでいけた」とチーム攻撃が機能していたことを強調する。
 信州戦で欠場したキブエ・トリムは「チームのために貢献しようと思った」。インサイドで仕事をこなし、18得点13リバウンドと大車輪の活躍だった。
 シーズンも後半戦に入り、激しい上位争いが続く西地区では一戦一戦が重要になる。金城は「バスケの内容にこだわればいい結果はついてくる」と語り、今後も目の前の相手に全力で立ち向かう考えを示した。(平安太一)