【アルゼンチン】宮城大介選手、南米からFC琉球挑戦


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FC琉球の入団テストに挑戦した宮城大介さん。左は平安山良太さん

 アルゼンチンのサッカー界でプロ選手として活躍している県系人がいる。日本生まれでアルゼンチン育ちの宮城(みやしろ)大介さん(23)は、アルゼンチンの3部リーグブラウン・デ・アドロゲに所属。昨年末に、ブラジルでサッカー指導者の経験を積んでいる平安山良太さん(25)=名護市出身=の勧めを受け、FC琉球の入団テストに臨んだ。

 宮城さんは父と祖父が大宜味村出身。神奈川で生まれ、両親と共にアルゼンチンに戻り、1993年からブエノスアイレス近郊のアドロゲ市に住んでいる。6歳のころからサッカーに熱中し、徐々に上達し2000年にブラウン・デ・アドロゲに入り、プロ養成グループでさらに技術を磨き、19歳でプロ契約を結んだ。
 FC琉球に南米の日系プレーヤーを紹介するため昨年、平安山さんがアルゼンチンを訪れた。FC琉球への挑戦には、両親や県系、日系の人々から多くの応援も得ているという。サッカーを通じた日本とアルゼンチンの交流、懸け橋となることを目指しているという平安山さんは「彼には沖縄と日系アルゼンチン人をつなぐ懸け橋になってほしいと考える。南米に住む日系人、県系人は今も沖縄の仲間で、アルゼンチンの子どもが沖縄でプロサッカー選手になれる可能性をつくりたい。彼にはその第一歩となってほしい」と、宮城さんの可能性に期待を込める。
 宮城さんは現在、国立ブエノスアイレス大学の経済学部で会計学を専攻している。「サッカー界で成功したら会計の勉強をやめます」と笑顔を見せた。
(大城リカルド通信員)