「傍流暮らし」に価値 里山研究・和田氏が講演


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 県中小企業家同友会の「新春のつどい」が22日、那覇市のロワジールホテル那覇で開かれ、広島県庄原市で里山暮らしの知恵を生かし、地域づくりに取り組む和田芳治氏が「楽しく、楽しく、とにかく楽しく『地域づくり』」と題して講演した。

 和田氏は「過疎を逆手にとる会」会長と里山暮らしの知恵を研究する「人間幸学研究所」所長を務め、人と自然が共存する持続可能な地域づくりに挑んでいる。講演で「今の日本の問題は、自分さえ、今さえ良ければいいという考え方。アベノミクスの財政出動は未来の負担になり、大量生産・消費は資源の先食いだ」と指摘。さらに里山や沖縄を「主流」の東京から離れた「傍流」と位置付け、東京ではできない地域づくりや、地域資源を生かした自立の必要性を問い掛けた。
 和田氏は自作の歌を交えながら語り、「笑顔があふれる地域づくりのためには、国や人頼みではなく、まず、自らが変わることが大切だ」と強調した。

「楽しく、楽しく、とにかく楽しく地域づくり」と題して講演する和田芳治さん=22日、那覇市のロワジールホテル那覇
中小企業家同友会の「新春のつどい」で和田芳治氏の講演に拍手を送る会員ら=22日、那覇市のロワジールホテル那覇