IT人材育成強化へ 30、31日に第3回「津梁まつり」


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 県内のIT関連企業、学校が一堂に会し、人材育成につなげる「第3回IT津梁まつり2015」(県、県中小企業家同友会など主催)が30、31の両日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催される。

情報通信関連産業は、県が今後策定する「アジア経済戦略構想」の柱の一つに位置付けられ、13年度の関連企業数も03年度比で4.5倍増、累計雇用者数も3.6倍に増加した。ただ各企業からは「取り組みが県民に深く浸透していない」との声もあり、人材育成が業界の課題になっている。今回、初出展の企業を一部紹介する。

<アクティエージェント>360度動画で現地体験
 映像コンテンツの撮影・編集やシステム開発を手掛けるアクティエージェント(那覇市、藤田利久社長)は、目線の動きに合わせて360度の風景動画を楽しめる装置「ちゅらWay(ウェイ)」を開発した。双眼鏡のような装置をのぞき込むと、実際にその場にいるような体験ができる。観光施設や物件、結婚式場の紹介など、今後さまざまな用途での活用を見込む。
 同時に360度の風景を撮ることができる専用機器で撮影し、視界に縁が見えず、音も出る。同社は動画を編集し、URLを通してパソコンやスマートフォンなどで見られるように変換するシステムを開発した。商品開発のほか、変換のみの受託もする。IT津梁まつり当日はちゅらWayを実際に体験できるほか、その場で撮影した360度動画を変換し、参加者にURLを無料でプレゼントする。所要時間は30分~1時間ほど。
 藤田社長は「動画の中では、世界遺産を貸し切りで芸能人と回ることもできる。観光や不動産業界からの関心は高い。世界最先端の技術を沖縄から発信していく」と力を込めた。

360度の動画を楽しめる2タイプの「ちゅらWay」を紹介するアクティエージェントの藤田利久社長=20日、那覇市の同社
沖縄へ立地した情報通信関連企業数(累計)の推移