世界的なベストセラー「21世紀の資本」の著者でフランスの経済学者トマ・ピケティ氏が31日、東京都内で記者会見し、若者向けに減税を実施して格差を是正すべきだと日本に提言した。経済が成長すれば低所得者にも恩恵が波及するとの考えに懐疑的な見方を示し、安倍政権の「アベノミクス」とは一線を画した。
ピケティ氏は自著で、資本主義社会で格差が拡大する仕組みを論じている。この日の会見では「日本でも若者が富を持っていない」と指摘し、若者や低所得者に対して減税をする一方、富裕層に偏りがちな不動産など資産への課税を強化すべきだと主張した。
(共同通信)