辺野古舞台に映画製作 「ヤギの冒険」の仲村颯悟さん


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仲村 颯悟さん

 映画「ヤギの冒険」の監督を務めた仲村颯悟(りゅうご)さん(19)=慶応大学環境情報学部1年生=が、普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設を題材に「人魚に会える日。」を製作している。2015年夏ごろに公開を予定している。5年ぶりの長編2作目。

 映画の舞台は架空の地「辺野座」で基地建設が予定されているという設定。ジュゴンに熱を入れ不登校になった結介と心配する同級生。担任の良太は友人のフリーカメラマンと雑誌編集者らとジュゴンを探す。「辺野座」で基地建設をめぐり、それぞれの心に葛藤が生まれる。Coccoさんや山城智二さんら県出身の歌手や芸人が出演する。
 元となる脚本は、仲村さんが中学生のころに書き上げた物だ。大学進学で県外に出てから「沖縄で起きていることが県外では知られていない」と感じ、自主製作で映画化を決意した。撮影スタッフは全員が大学生だ。仲村さんは「賛成や反対で片付けられない県民の思いを県外に発信したい」と語った。
 全国上映し、海外の映画祭へも出展する予定。仲村さんは「沖縄から世界に伝えたいことを全て詰め込んだ。多くの人に見てほしい」と呼び掛けた。