八重山の人材網構築を 構想審の三木会長、中山市長に提言


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
中山義隆理事長(左)に「やいまぴとぅ人材ネットワーク構築基本構想」の内容を報告し資料を手渡す三木健会長=2日、石垣市役所

 【石垣】八重山広域市町村圏事務組合は2日までに、全国に広がる八重山出身者の人脈が結び付く体制づくりを目指す「やいまぴとぅ人材ネットワーク構築基本構想」をまとめた。構想審議会の三木健会長が同日、石垣市役所に同組合理事長の中山義隆市長を訪ね、内容を報告した。

 構想では現状について(1)八重山出身者が代替わりし、郷土を知らない世代が中心になりつつある(2)縦の連携が弱まりつつある(3)伝統文化や地場産業など地域の宝が衰退傾向にある―などとネットワーク構築への課題を挙げ、交流する場の整備のほか、八重山出身者の人材や情報の「見える化」を図る必要性などを提言している。
 その上で人材ネットワークを構築するため、若い世代が郷友会活動などに参加しやすい環境を整えるほか、八重山ファンへの働き掛けとして八重山での地域貢献の機会を提供するなど、さまざまな取り組みを提起。郷友会の活動や物産販売などの拠点となる八重山物産館(仮称)設置の可能性調査の実施も提案した。
 八重山出身者や八重山ファンの人的ネットワーク化は2013年に新石垣空港開港に合わせ開かれた「全国のやいまぴとぅ大会」で提案された。
 次回大会が16年度に開催予定で、三木会長は「交流する場をつくってほしいという要望は高い。大会開催に向けて構想をベースに取り組んでほしい」と話した。
 中山理事長は「ネットワークを広げたい思いが詰まった構想と思う。構想実現に向けて核になるものを考えていきたい」と話した。