抗議市民のけが主張「ばかばかしい」 海兵隊幹部が批判


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 米軍普天間飛行場移設に伴う辺野古新基地建設をめぐり、警察や海上保安庁の警備行動で新基地建設に抗議する市民らにけが人が出ていることについて、在沖米海兵隊の報道部次長が「ばかばかしい(Laughable)」と発言していたことが分かった。英字新聞のジャパンタイムズが9日付の電子版で報じた。1月5日にキャンプ・シュワブのゲート前の抗議行動などでけが人が相次いでいることなどを報じたジャパンタイムズの記者に対し、在沖米海兵隊報道部のケイリブ・イームス大尉が記事に反論するメールの中でコメントした。

 イームス大尉は1月22日にジャパンタイムズのジョン・ミッチェル記者宛てのメールで、市民らが海上保安官や県警の警備行動でけがをしていることを、プロサッカーの選手に例え「けがをしたとアピールしているようなもので、実際目の前で見るとばかばかしい」と表現した。
 市民らの抗議行動については「道路上に寝転がったり、移動している車両につかまって引きずられたりしてけがをしたと主張しているが、それは彼ら自身の選択だ」とした。さらに沖縄の平和運動について「『平和』と言うが、抗議運動家は棒で米国人の従業員を突いたり、私の9歳と6歳の息子に口汚い言葉を浴びせて泣かせたりしている」と指摘した。
 執筆したミッチェル記者によると、2月8日に発言内容を確認。イームス大尉は9日、「普天間のことで辺野古のことではない」と弁明した。しかし反論のメールは辺野古の抗議行動でけが人が出ていることについての発言で、海兵隊幹部の発言として波紋を広げそうだ。
 イームス大尉の発言について、在沖米海兵隊報道部は取材に対し「彼の発言は海兵隊の公式のコメントではない」と話した。けが人が相次いでいることには「日本の法執行についてわれわれがコメントするのは適当でない」とした。