北部の物産 直接出荷 本部、定期航路開設へ実験


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社会実験が始まり、東京に向かう船舶の接岸を祝う本部町の高良文雄町長(中央)ら=10日、本部港

 【本部】北部地域の農水産物や特産品を本部港から東京や関西に出荷する定期航路の開設を目指し、本部町は10日、実際に船舶を運航して効果などを検証する社会実験を開始した。

東京へ向かう最初の船舶が同日、本部港に接岸し、町関係者らがセレモニーを開いた。実験は2016年度まで継続する。
 北部地域で生産された農水産物や特産品の多くは那覇に集約して県外に送られている。本部港に生産物を集約して出荷することで、輸送コストの削減や物流の効率化などの効果が期待される。10日の船舶にはカボチャやスイカ、もろみ酢などが積み込まれて東京に出荷された。3月から大阪・神戸に向かう航路の実験も始まる予定で、今年の秋ごろから週1便の運航を行う方針だ。
 高良文雄町長は「(本部港からの)定期航路が就航することで、生産者の意欲も向上して生産拡大にもつながる」と期待を込めた。