「アジア経済戦略」へ県委員会初会合 物流など3部会設置


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「県アジア経済戦略構想」の在り方を議論した第1回策定委員会=12日、県庁

 翁長雄志知事が重点政策に掲げる「県アジア経済戦略構想」の策定に向けた第1回委員会が12日、県庁で開かれた。沖縄21世紀ビジョンの基本・実施計画を踏まえた上で、アジアの活力を取り込む産業やビジネスの創出を目指す。3作業部会を設置し、各分野の専門家や実務家の現場情報を生かし、具体的な提案をしていく方針だ。会長に富川盛武沖縄国際大学教授、副会長に安里昌利県経営者協会会長を選出した。

 作業部会は(1)貿易・海外ネットワーク、物流、製造業、農林水産(2)観光、地域・アジア経済(3)情報産業、国際的人材育成、環境・エネルギー。戦略策定に当たっては、アジアに関わる県の現事業を点検・評価した上で、強化する部分や足りない政策を洗い出す。さらに、アジア各国との人的ネットワークの構築や国際的な人材育成、インフラ整備の在り方も追求していく。
短・中・長期の3段階に分け、事業後の評価・改善も行っていく方向だ。
 作業部会には県職員も加わり、必要に応じて内外の専門家から意見を聴取、委員の現地視察も検討する。作業部会と全体会議をそれぞれ月1回開催し、7月をめどに構想を策定。2月中に第1回の作業部会を開く。
 委員会終了後、富川会長は「(沖縄21世紀ビジョンなど)これまでの議論との重複を避けてほしいという意見が多く挙がった」と指摘。「委員会の最大のミッションは産業、ビジネスの芽出しだ。アジアのビジネススピードに遅れないような政策を考えていく」と話した。