本部町「フクギの里」宣言 保護や活用目指す


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「フクギの里宣言」を発表した本部町の高良文雄町長(左から3人目)ら地元の関係者=9日、本部町備瀬

 【本部】県が「フクギの日」に定めた2月9日に合わせて、本部町はフクギの活用や保全を盛り込んだ「フクギの里宣言」を発表した。集落内にフクギ並木がある同町備瀬区の公民館で同日、セレモニーが行われ、地元住民や町の関係者らが参加した。

 宣言には(1)フクギを活用した町づくり(2)フクギに囲まれた生活環境の保護(3)フクギを通した自然との共生(4)地域文化に愛着と誇りを持つこと―などが盛り込まれた。
 セレモニーでは高良文雄町長と本部高校生徒会長の仲宗根慎太君が宣言文を読み上げた。
 上本部小学校6年の高良光梨さんは「備瀬の素晴らしい景色を守るためにフクギを大事にしたい」と思いを述べ、上本部中学2年の前田拓哉君は「美しい風景を僕たちの手で残していく」と決意を示した。
 高良町長は「先人がフクギを守り、育ててきたことに感謝している。町としてもフクギを中心とした町づくりを推進したい」と意欲を示した。備瀬区の高良善久区長は「住民で力を合わせてフクギを守っていきたい」と誓いを込めた。
 同区には約2万本のフクギがあり、美しい並木道を見るために県内外から多くの観光客が足を運んでいる。地元住民がフクギの保全に力を注いでいることなどが評価され、2011年に国土交通省から「手づくり郷土賞」が贈られた。町では今後、地元と協力しながらフクギに関連したイベントを開催していく。