かりゆしウエア出荷 最多49万枚 女性・若者・観光客に広がる


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かりゆしウエアの出荷枚数

 2014年のかりゆしウエア出荷枚数(下げ札発行枚数)が49万枚を超え、過去最多を更新した。近年の推移傾向を踏まえると、15年は50万枚を突破する見通しだ。
 県衣類縫製品工業組合の大坪慎治理事長らが13日、県庁に下地明和商工労働部長を訪ね、実績を報告した。

組合によると、14年1~12月の出荷枚数は49万3035枚で13年の43万1514枚より約6万枚増加した。一方、県外への出荷枚数は13年と横ばいの約8万枚とみられる。
 増加の背景について大坪理事長は「女性や若者向けのデザインが充実し、これまで着用していなかった層にも浸透してきた」と分析。さらに修学旅行などの観光土産品、ネット通販の伸びも指摘した。
 一方、県外への販路拡大については、プリントシャツの普及で県外メーカーとの間で苦戦を強いられている状況を報告。県外でのPR活動強化の必要性を強調した。組合は3月から東京の「銀座わしたショップ」にかりゆしウエアの展示・販売コーナーを設け、年間を通して多様な商品を発信していく方針。
 かりゆしウエアの出荷枚数はクールビズの普及などで09年以降、右肩上がりで推移し、13年に初めて40万枚を突破。県外への出荷は12年の5万枚から13年は8万枚に増加した。県内各メーカーは沖縄の伝統工芸を取り入れた新たな商品開発や、県外に的を絞ったブランド創出などで販路拡大を図っている。