【名護】就業体験などを通したキャリア教育の成果や課題を考える「名護市グッジョブフォーラム」(名護市グッジョブ連携協議会主催)が11日、名護中央公民館で開かれた。
シンポジウムでは教諭や企業、保護者の代表が意見を述べ、キャリア教育が目指すものとして「自己肯定感の育成」が挙げられ、パネリストらは「多様な価値観を持つことができる」「学力向上との両輪だ」と強調した。
職場体験をした児童生徒4人の報告やNPOたのしい教育研究所の喜友名一所長の基調講演を受け、4氏が討論した。
名護市立大北小の松田しずか教諭は同校での実践例を紹介し、「自己肯定感を持ってもらい、自分のよいところを伸ばして仕事につなげる。諦める生き方でなく前向きに考える力を付けると相乗効果で学力向上につながる」とキャリア教育の重要性を挙げた。
同市立羽地中の北島幸三教諭は「単なる職場体験でなく教育の視点が重要だ。知識と人間性をバランス良く育て、多様な価値観を持ってほしい」と複眼的な人材育成に期待した。
同市立屋我地小PTA副会長の遠矢朋子さんは「技術革新でなくなる職種もある。そのときのために一つの職業でなく、仕事を通した社会貢献や生き方など長い目で見たキャリア教育を求めたい」と指摘した。
受け入れ企業として前田産業ホテルズ社長の前田裕子さんは「体験後に子どもたちがどのようなキャリアプランを描いているか実践例を聞いて納得した。企業側も子どもに刺激を与えられる存在になりたい」と話した。