キャンプ重なり客室不足 春節で外国人観光客が増加


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 18日から始まった中華圏の春節(旧正月)の影響で外国人の入域観光客が急増している。県内ではプロ野球のキャンプや修学旅行などのシーズンとも重なり、ホテルの客室数が不足し、19~21日はほぼ満室のホテルも出ている。

 例年、春節の約1週間前には旅行代理店が余分に確保していた客室をホテル側にキャンセルするのが通例。だがことしは、海外からの格安航空会社(LCC)やチャーター便の就航などで外国人観光客が増加し、旅行代理店が確保している客室にキャンセルが出ない状況となっている。
 一部ホテルでは、旅行代理店のキャンセルを見越して、個人客の予約を受け付けていたが、旅行代理店からキャンセルが出ないために、宿泊予定者を空き室のあるホテルへ振り替えるなどの対応に当たっている。
 沖縄ツーリストによると、19~21日にかけて本島内のホテルはほぼ満室という。同社の担当者は「プロ野球のキャンプシーズンと春節が重なったこともあるが、インバウンド観光客の急増がホテルの空き室不足につながった」と分析する。
 県や沖縄観光コンベンションビューローは客室数不足の対応として、海外客を受け入れる二十数社の旅行会社に対して聞き取り調査を開始。県ホテル協会や県ホテル旅館生活衛生同業組合にも空き部屋の情報提供を求めている。
 県文化観光スポーツ部によると、客室数が足りないため団体客が同じホテルに宿泊できず、複数のホテルに分かれて宿泊するなどの事例が出ている。一方でオーバーブッキング(予約数の定員超過)や、実際に団体客が沖縄に来て宿泊できないなどの事例は確認できていない。
英文へ→Increase in foreign tourists visiting Okinawa leads to shortage in hotel rooms