低炭素杯で最優秀 八重農高と市内児童ら赤土防止が評価


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「低炭素杯2015」の学生部門でセブン―イレブン記念財団最優秀地域活性化賞に輝いた八重山農林高校の生徒たち=14日、東京ビッグサイト

 【石垣】八重山農林高校環境工学部は13~14日に、東京ビッグサイトで開催された「低炭素杯2015」の学生部門でセブン―イレブン記念財団最優秀地域活性化賞に輝いた。

同部は今回、石垣市内の児童とチームを組み、赤土流出を防ぐ活動を発表した。最高賞に当たる金賞は逃したが、生徒たちは「石垣島の現状を知ってもらえて良かった。活動や研究にもっと力を入れたい」と意気込みを語った。
 低炭素杯は温暖化防止の取り組みを表彰する大会で、地域、企業、学生、地域エネルギーの4部門に39団体がファイナリストとして参加した。
 八重山農林高は、沖縄の赤土が農業に必要な土壌とした上で、海に流出しサンゴの死滅や水産業の衰退を招いていることなどを報告した。豊かな生態系を育む海を守るため、地域や研究機関と連携を取り、土壌流出を抑止する研究について紹介した。赤土による海の汚染を防ぐため、継続的な取り組みの必要性を呼び掛けた。
 低炭素杯は次世代に向けた低炭素社会の構築につなげようと、2010年度から始まり、今回で5回目。全国1730団体から応募があった。
 八重山農林高2年の新城弘樹さん(17)は「セブン―イレブンが発行する雑誌に自分たちの発表内容が掲載される。多くの人に現状が伝わる。大会に参加できて良かった」と喜んだ。
 石垣市立平間小学校1年の大城智聖君は「最初はどきどきしたけど頑張って発表した。これからも豊かな自然を残したい」と話した。