キングス取りこぼす TKbjリーグ第35戦


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 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=29勝5敗)は21日、島根県の松江市総合体育館で島根スサノオマジック(同7位=11勝23敗)と今季第35戦を行い、71―77で敗れた。

キングスは第1クオーター(Q)だけで島根に29点を献上すると、一時は20点以上の差をつけられた。アンソニー・マクヘンリーやドゥレイロン・バーンズが粘り強く加点したが、30―46と大きくリードされて前半を終えた。第3Qは島根をわずか9点に抑えて一気に追い上げ、第4Qには同点に追い付いた。しかし要所でミスが出たキングスは白星を逃した。島根との第2戦は22日午後1時から同体育館で行われる。

島根スサノオマジック(12勝23敗)
 77―71(29―12,17―18,9―22,22―19)
琉球ゴールデンキングス(29勝6敗)

◆明日は必ず勝利する
 伊佐勉HC(キングス)の話 出だしで島根に勢いを与えてしまい、前半を終えてしまった。後半カムバックしたが、追いかけるチームがやってはいけないミスをして、逆転のチャンスを逃してしまった。今日の敗戦を糧に、明日はチームで戦い必ず勝利する。

◆ミス重ね、痛い黒星 最終盤で弱さ露呈
 1点を争う試合の最終盤。決してミスが許されない場面でターンオーバーを犯す。第4Q残り2分46秒、69―69の同点。パスはうまくつながらず、ボールをこぼして相手に奪われる。あと一踏ん張りで白星を手にできたが、キングスは勝負どころで弱さを露呈した。バーンズは「課題はターンオーバーにつきる」と悔しさをにじませた。
 試合の開始直後から精彩を欠いた。ボールは手に付かずに攻撃をうまく組み立てられない。わずか12点にとどまるキングスに対し、アウトサイドを高確率で決める島根が29得点。攻守ともに勢いに乗る島根が試合の主導権を握った。
 16点のビハインドを背負って迎えた第3Qは意地を見せた。山内盛久が得点して追い上げると、バーンズは終了間際に3点弾を沈めた。第4Qも勢いを落とさず、同点に追いついたところまでは良かった。しかし、白星は遠かった。
 プレーオフに向けてキングスが目指していたことは「白星を取りこぼさないこと」。一つの勝利の大切さを認識していただけに、痛すぎる黒星だった。山内は「悪いゲームの入り方になった」と反省する。浜松と京都に勝率で並ばれたが、得失点差で辛うじて首位は守った。これ以上、白星を逃さないためにも、敗戦から前に進む力を得なければいけない。