県内昨年、休廃業・解散272件 3年ぶり減


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県内企業の休廃業・解散、倒産件数推移

 東京商工リサーチ沖縄支店は21日までに、2014年の県内の休廃業・解散企業動向をまとめた。件数は前年比24・9%減の272件で、3年ぶりに減少した。一方で企業倒産は11年連続で2桁台に抑制された。金融支援効果や景気回復が後押しした。同支店によると、後継者難で事業継続を断念して「休廃業・解散」が多い状況が続いている。

 業種別に休廃業・解散件数を見ると、建設業が5件減の52件で従来と同じく最も多かった。次いで小売業が12件減の36件、不動産業が16件減の31件と続いた。最も減少率が大きかったのが、情報通信業で17件減の7件。増えたのは卸売業が2件増の21件、金融・保険業が5件増の7件の2業種だった。
 統計を始めた2004年には、休廃業・解散の件数は倒産の1・6倍だったが、14年は3・5倍まで休廃業・解散が増えた。東京商工リサーチは「中小企業向けの金融支援に、個人消費や建築需要の拡大を背景にして景気回復の動きがあるのに反して、じり貧経営や後継者難などから事業継続を断念するのが多い傾向にある」と分析した。
 調査は東京商工リサーチの企業データベースから抽出した。