本紙連載「環りの海」出版 領土問題捉え直す


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「環りの海 竹島と尖閣 国境地域からの問い」

 琉球新報と山陰中央新報(島根県松江市)の合同企画による連載「環りの海 竹島と尖閣 国境地域からの問い」が25日、岩波書店(東京)から出版された。

生活者の視点から領土問題を捉え直し、関係国による武力衝突を起こさせないための展望をそれぞれの地元や相手国の住民、海外事例の取材などを通して探っている。連載は2013年2月から6月まで掲載され、13年度新聞協会賞(編集部門・企画)を受賞した。出版に際し、連載記事や特集記事を加筆・修正し、再構成した。218ページで1800円(税抜き)。全国の書店で発売される。
 第1部「不穏な漁場」は竹島と尖閣諸島周辺海域に生きる漁業者を、第2部「対岸のまなざし」は中台韓の生活者をそれぞれ取材した。第3部「絡み合う歴史」は竹島と尖閣の歴史をたどり、第4部「世界のアプローチ」は対立を乗り越えた欧州やアジアの国境地帯に暮らす住民の声を聞いた。第5部「踏み出す一歩」では領土問題に向き合う人々を取り上げ、解決方法の視点を提起した。