県、中城湾港で上屋2棟を整備 連絡通路も


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中城湾港新港地区2015年度計画

 沖縄県は2015年度、中城湾港新港地区に新たに荷さばきなどを行う上屋2棟と港湾車両専用の連絡通路を整備する。鹿児島や先島への定期船就航による貨物増大や、17年度の東ふ頭の本格運用を見据え、港湾機能を拡充する。

 新たな上屋は西ふ頭と東ふ頭に各1棟ずつ整備。西ふ頭の上屋は千平方メートルで、既に着工しており、今秋の完成を目指す。東ふ頭の上屋は2千平方メートルで、来年度に実施設計、着工する計画だ。
 県は11年度から中城湾港と鹿児島県内の2港を那覇港経由で結ぶ定期船就航実証実験を実施。実験前は月平均226トンだった取扱貨物量は、14年3月末で2066トンと9・1倍に増加した。鹿児島航路は15年度から南日本汽船(浦添市)による定期船の就航が決まっており、南西海運(那覇市)も昨年11月に先島を結ぶ定期船を就航した。
 県によると、定期船就航によって貨物量が増えたことで西ふ頭の既設の上屋1棟は既に満杯状態。屋外で一次保管している状態もあり、新たな施設整備に迫られていた。
 西ふ頭と東ふ頭を結ぶ連絡通路は約400メートルで4月から試験運用する。東ふ頭は、岸壁が既に完成しており、現在、航路のしゅんせつ工事をしている。17年度に本格供用する予定。