キングス突き放す TKbjリーグ第37戦


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 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=30勝6敗)は28日、香川県の高松市総合体育館で高松ファイブアローズ(同8位=10勝26敗)と今季第37戦を行い、87―72で勝利した。

第1クオーター(Q)からキングス、高松ともに流れをつかめず、一進一退の攻防を繰り広げた。第2Qの序盤にキングスは小菅直人と岸本隆一の3点弾が決まって勢いに乗った。徐々にリードを広げたが、不要なターンオーバーやファウルで勢いに乗れず、39―38とわずかにリードして前半を終えた。第3Qは立ち上がりから連続でシュートを外し、一時は高松にリードを許した。それでも相手のミスを見逃さずに得点を重ね、大宮宏正のダンクシュートも決まってリードを奪い返した。第4Qはドゥレイロン・バーンズのアウトサイドで一気に突き放した。高松との第2戦は1日午後1時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(31勝6敗)
 87―72(18―20,21―18,17―10,31―24)
高松ファイブアローズ(10勝27敗)

◆なんとか勝利できた
 伊佐勉HC(キングス)の話 前半は高松のエナジーレベルが高く、受け身に回って意味のない20分を過ごした。後半5分に出たメンバーがチームを勢いに乗せ、なんとか勝利できた。明日はこのような展開にならないよう最初からエンジン全開で試合に臨む。

◆第4Q、攻撃爆発 流れを変えた大宮のダンク
 猛攻の始まりを告げたのは豪快なワンハンドダンクだった。第3Q残り19秒。並里成からボールを受けた大宮宏正が片手でリングにたたき込む。その勢いを引き継ぐように、第4Qにキングスの攻撃が爆発した。マクヘンリーがドライブシュートをねじ込み、バーンズは外からリングを射抜く。第3Qまでのクロスゲームがうそのようにキングスのペースで試合が進んだ。
 試合の序盤から重苦しい空気が漂っていた。キブエ・トリムがインサイドで得点を重ねるが、ミドルシュートを着実に沈める高松を引き離せなかった。先発メンバー全員を入れ替えて流れを変えようとしても、ファウルやターンオーバーでペースを乱した。並里は「チームとして活気が足りなく感じた」と序盤の苦しい時間を振り返る。
 前半を終えてリードはわずか1点。シュートがリングに嫌われた第3Qは高松の勢いに押された。それでも「アグレッシブなプレーを意識した」と語る大宮はブロックショットやダンクシュートと攻守で活躍。「チームを鼓舞するよう心掛けた」と言う並里が攻撃の起点となると、キングスに流れが傾いた。
 前週の島根2連戦では初戦を落としただけに、大宮は「勝てたことは最低限、良かった」と胸をなで下ろす。フリースローの成功率が66・7%にとどまるなど課題も浮き彫りになり、次戦での巻き返しが必要になる。