星野リゾート、読谷にホテル 17年めどに建設


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沖縄うみの園が賃貸していた土地

 ホテルや温泉旅館の再生事業で知られるホテル運営会社、星野リゾート(長野県、星野佳路社長)は2月27日付で読谷村でリゾート開発を手掛ける沖縄うみの園(同村)の全株式を取得したことが7日までに、分かった。関係者によると、星野リゾートは2017年をめどに、沖縄うみの園が賃貸していた同村儀間の土地(約33万平方メートル)内でホテル建設を検討しているという。

 沖縄うみの園と星野リゾートの関係者らが5日、読谷村の石嶺伝実村長を訪れて報告したという。
 星野リゾートの広報担当は琉球新報の取材に対し「同地での事業計画はこれから考えるところだ。現在、具体的な青写真を描いていない」と述べた上で「今後、何らかの宿泊施設などの可能性がある」と語った。株式の取得金額や、沖縄うみの園の負債処理については明らかにしなかった。
 同社は現在、全国各地で宿泊施設やリゾート、スキー場など32カ所を運営しており、県内では11年に「星野リゾート リゾナーレ小浜島」「星野リゾート リゾナーレ西表島」の運営を受託し、12年に自社建設の「星のや 竹富島」を開業した。
 一方、沖縄うみの園は1985年に設立し、89年から読谷村でリゾート開発を進めてきた。当初、リゾートホテル5件を誘致する計画だったが、バブル崩壊の影響で、ホテル誘致はホテル日航アリビラだけにとどまっていた。リゾート施設「南海王国・琉球の風」の開発・運営も手掛けていたが、経営不振から読谷村に無償譲渡した。用地買い取りや地代の支払いなどで赤字経営が続き、2008年12月期には171億円を超える大幅な債務超過に陥った。13年1月に民事再生法の適用を申請し、負債総額は約179億円。