キングス、薄氷の勝利 TKbjリーグ第39戦


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キングス―大阪 第3Q 競った場面で流れを引き寄せるシュートを決めるキングスのドゥレイロン・バーンズ=7日、沖縄市体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=32勝6敗)は7日、沖縄市体育館で大阪エヴェッサ(同5位=22勝16敗)と今季第39戦を行い75―73で勝ち、4連勝とした。

第1クオーター(Q)は岸本隆一が3点弾を立て続けに決め、好スタートを切った。第3Qは大阪に逆転を許したが、ルーキー津山尚大の活躍で流れを変え、逆転した。第4Qはミスから失点を重ね、同点に追いつかれたが、3495人のブースターの声援を受け、ドゥレイロン・バーンズが相手のファウルを誘い、2点差で逃げ切った。順位は3位の京都が2位の浜松に勝利し、勝率で並ぶキングスと京都の直接対決の得失点差から、キングスの順位は2位に後退した。大阪との第2戦は8日午後2時から同体育館で行われ、キングスが勝利すれば4位以上が確定する。

琉球ゴールデンキングス(33勝6敗)
 75―73(24―16,16―20,20―18,15―19)
大阪エヴェッサ(22勝17敗)

 【評】互いに守備を重視するチームの対戦となり、積極的に相手の動きを封じるプレーが続いた。大阪はエースのドラードがゲームを通して活躍。キングスは第3Qでルーキー津山が3点弾で流れを変え、並里もパスカットなど勝負どころで力を発揮した。第4Qはミスが重なり同点まで追いつかれたが、29得点したバーンズの活躍で逃げ切った。(関戸塩)

◆攻撃面に弱さ
 伊佐勉HC(キングス)の話 オフェンスの弱さが出た。あれだけミスをしたら流れは大阪にいく。スタッツ(プレー成績)上は大阪のゲームだった。こういうレベルの試合をしてはいけない。ブースターの声援で勝利できた。明日はエラーを少なくして臨みたい。

◆バーンズ奮闘29点
 第4Q残り8・8秒。73―73の同点でボールを持ったドゥレイロン・バーンズの視界にはリングと仲間のキブエ・トリムしか見えなかった。ドライブで切り込み、相手のファウルを誘ってフリースローを得た。バーンズがチームで群を抜く29得点目となるフリースロー2本を確実に決め、薄氷の勝利をつかんだ。
 大阪はエースのジュシュア・ドラードが30得点とキングス守備陣を突き破った。第3Qは大阪が11点を連続で決めて逆転し、5点のリード。そこで1日に高校を卒業したばかりの津山尚大が力を発揮し「いつも通り思い切り打てた」と3点弾を決め、スチールも成功すると、バーンズ、並里も3点弾で続き、第4Qは一時、14点もリードした。大阪の東頭俊典HCも「誰かを止めてもやられてしまう。的が絞れない」とキングスのプレーに手を焼いた。
 だが、連続パスミスなどで一気に流れが大阪に傾き、最後はぎりぎりの勝利。バーンズは「シュート以外のプレーもよくできれば、もっと勝利を固めることができる」と気を引き締めた。(関戸塩)