【沖縄】1日に県立コザ高校の定時制課程商業科を卒業した中島紫臣さん(19)=うるま市具志川=は、在学中の3年間で、全国商業高等学校協会主催の検定試験5種目で1級を取得した。同校で5科目取得は2008年以来の快挙で、4月からビジネス専門学校に通う中島さんは「ハードルを上げて日商検定や販売士の資格に挑戦したい」と、さらなる資格取得に意気込む。
同校で3種目取得でも珍しい中で、中島さんは「珠算・電卓」「簿記」「ビジネス文書」「情報処理」「商業経済」の5種目を取得した。
試験に挑戦するきっかけは2年生の時。教室の壁に飾られた、同校を卒業した7歳年上の兄が3種目で1級を取得したことを紹介する新聞記事を見て、「自分も新聞に載りたい。やるなら兄を超えたい」と決意した。
日中は家計を支えるためにコンビニでアルバイトし、夜は通学した。授業の前後には、担任の仲里留美子教諭など先生らの特別指導を受けて苦学して合格した。
仲里教諭は「授業態度はまじめで、コツコツと丁寧に勉強して、着実に力をつけてきた」と振り返る。仲田洋一校長は「異例の成績で感動した。本校の誇りだ」とたたえる。
中島さんは「尊敬する兄と肩を並べられてうれしい。将来はマーケティングに携わる仕事に就きたい」と笑顔で語った。