ソラシドも離島割引へ 那覇-石垣路線


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 スカイネットアジア航空(ソラシドエア)が今月末から新規参入する那覇―石垣路線で、離島住民向けの割引運賃を設定することが分かった。11日にも国土交通省に届け出た上で公表する。現在、同路線で運航中の全日本空輸(ANA)と日本トランスオーシャン航空(JTA)の当日の離島割引運賃1万6850円(片道)と同程度にする方向だ。

同額となる場合には、県が離島住民に運賃を補助する事業の適用に完全に合致する。補助が適用されれば、4月から当日航空券は1万円余(同)で購入可能になる見通し。
 那覇―石垣路線は、民事再生手続き中のスカイマークの運休により、運賃高騰による離島住民の交通費負担の増大が懸念されてきた。
 新規参入のソラシドエアが既に発表している当日購入の普通運賃は2万1千円(4月1日時点)で、離島割引を設定しているANA、JTAとの間に価格差があった。航空会社間の運賃に差がある場合、県の「沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業」の従来の基準では「競争状態」と判断され、補助の適用外となる。運賃高騰で住民の負担が増えるにもかかわらず、補助が適用できない事態を避けるため、県は従来の基準を見直して補助を適用する方向で調整してきた。
 ただし、ソラシドが離島割引運賃でANA、JTAと同じ価格を設定した場合には、従来の適用基準を見直さなくても補助の適用対象となる。一方、価格差が生じる場合に県は、離島住民の交通費負担の軽減の観点を重視し、補助を適用するか検討する。