西表製糖工場が落成 今季原料8千トン見込む


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建て替えられた西表製糖工場の落成式で新しい施設を見学する関係者=14日、竹富町西表島

 【西表島=竹富】竹富町西表島で老朽化に伴い建て替え整備が進められていた西表製糖工場が14日、落成した。工期延長で例年より2~3カ月遅れていた操業は19日に始まり、6月2日までを予定している。サトウキビ原料生産量は8千トンを見込む。

 同工場は一括交付金を活用し新築した。鉄骨造り2階建て、延べ床面積は約4千平方メートルで、事業費は約29億7千万円。1日当たり処理能力は旧工場の80トンから100トンに向上し、粉末加工ができる設備も新設した。今後生産量の増加を目指す。
 昨年5月に着工し昨年中の完成を計画していたが、資材高騰が響き入札が遅れたほか、県内の建築需要が高いことから資材調達などが遅れ工期が延びていた。その影響でキビ収穫が遅れるなど農家経営にも影響が出ていた。
 この日の落成式で川満栄長町長は整備の遅れを陳謝した上で「施設完成で島の経済がますます活性することを期待している。工場が安定的に操業するためにも基本生産量1万トン以上の原料確保が必要となる。農家の皆さんは増産を目指してほしい」と激励した。
 同町では2011年から町内の製糖工場の新築整備が進められており、西表製糖工場は小浜、波照間に続き、3施設目となった。