キングス競り勝つ TKbjリーグ第42戦


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キングス―高松 第2クオーター終了間際に逆転のシュートを決める津山尚大=15日、宜野湾市立体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=34勝7敗)は15日、宜野湾市立体育館で高松ファイブアローズ(同9位=11勝30敗)と第2戦を行い、67―55で勝利した。

第1クオーター(Q)は両チームのシュートがリングに嫌われてロースコアの接戦になった。キングスはターンオーバーやファウルでリズムに乗れず、一進一退の攻防を繰り広げた。それでも岸本隆一の3点弾やアンソニー・マクヘンリーのインサイドで勢いに乗ると、第2Q終了間際には津山尚大のシュートが決まって31―30で前半を終えた。第3Qは津山、岸本、山内盛久の連続3点弾でキングスがリードを広げると、守備も機能して高松をわずか9点に抑えた。第4Qは得点が伸びずに苦しんだが、最後はファウルゲームに持ち込んだ高松を突き放した。キングスは21、22の両日、大分県立総合体育館で大分ヒートデビルズと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(35勝7敗)
67―55(15―15,16―15,22―9,14―16)
高松ファイブアローズ(11勝31敗)

◆連勝できて良かった
 伊佐勉HC(キングス)の話 ホームで連勝できて良かったが、70点以下しか取れなかったのは自分たちに問題がある。前半は攻撃が重くて、後半はイージーミスが多かった。最後には高松に追い上げられた。強いチームはだめ押しで勝つので、それをできるようにする。

◆決定力がなかった
 前田顕蔵HC(高松)の話 ディフェンスは昨日より修正できていたが、第3Qで沖縄がビッグショットを決めたのに対して自分たちの決定力がなかった。この2日間は沖縄の日本人選手に圧倒された。シーズンの残り10戦をしっかり戦っていきたい。

◆若手躍動 3点弾で勢い
 高松を引き離せない時間が続いていた。前半を終えてリードはわずか1点。後半も競り合いが続く。「オフェンスが重くなっている」。そう感じた伊佐勉HCがコートに送り出したのは津山尚大と山内盛久だった。伊佐HCの狙いは「シンプルにシュートを打ってオフェンスを軽くすること」。先にコートに立っていた岸本隆一とともに、若い3人が伊佐HCの思いを形にした。
 口火を切ったのは津山だった。インサイドで相手守備を引きつけていたキブエ・トリムからボールを受けると、角度のない位置から3点弾を沈めた。「ヘッドコーチにお前ならできると言われて自信を持ってプレーできた」と笑顔を見せる。岸本は3ポイントラインの1メートル以上後方からリングを射抜き、「積極的にシュートにいった」と胸を張る。山内も3点弾で続き、10点差までリードを広げた。
 ドゥレイロン・バーンズをけがで欠く状況で日本人選手が力を発揮したことに、伊佐HCは「自分たちの役割を全うしてくれた」とうなずく。一方で終盤に追い上げられるなど課題も見つかり、「もっとできるはずだ」とさらなる奮起を願っている。シーズン終盤戦で厳しい戦いは続く。「一人一人が仕事を遂行できるようにプッシュしたい」と決意を新たにした。(平安太一)