名護市長、USJ進出に協力 北農遊休地など候補


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USJ進出計画について、観光振興への可能性に期待を示した稲嶺進名護市長=19日、名護市役所

 【名護・本部】大阪市の映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の運営会社のグレン・ガンペル最高経営責任者(CEO)が沖縄でのテーマパーク建設を表明したことについて、候補地の一つとされている名護市の稲嶺進市長は、北部地区の観光振興への相乗効果を目指し、USJ側と協力していく姿勢を初めて示した。市内の候補地は、熱帯地方の動植物と触れ合えるネオパークオキナワと北部農林高校の後援会が所有する遊休地が含まれている。稲嶺市長は「ネオパークの特徴を生かし、やんばるや亜熱帯のテーマとして生かされると思う」と述べた。

 稲嶺市長は19日、市役所で報道陣に答えた。USJの沖縄進出計画に「意を強く、希望を持って対応を考えていく。名護は適地であり一番有望な場所だ」と述べた。企業減税などの支援が受けられる市の経済金融活性化特別地区の対象業種に観光関連も含まれるため、市への進出は「USJにとっても有利。そこも考慮してほしい」と話した。
 USJが沖縄の自然を生かしたテーマパークを検討する中で、本部町も候補地に挙がっている。稲嶺市長は「よく分からない」と前置きした上で「海をテーマにということも大事」と述べ、本部町とすみ分けた事業展開を期待した。
 沖縄の自然を活用する点については本部町観光協会の當山清博会長も好意的に捉える。「観光地は自然保全が大事だ。その姿勢を踏まえた上で、海の魅力を最大限に生かせる施設になってほしい」と要望した。「利用者が海のありがたさを体感し、住民も地元の宝を再確認できれば、大きな観光拠点となる」とし、やんばる全体としての滞在型観光への飛躍に期待した。