沖縄セルラー、豊見城市にも局舎 来年運用、防災も目的


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄セルラー電話の新たな通信局舎「とみぐすくネットワークセンター」の完成予想図

 沖縄セルラー電話(那覇市、北川洋社長)は23日、豊見城市嘉数に新設する通信局舎「とみぐすくネットワークセンター(NC)」の起工式を建設予定地で開いた。2016年3月運用開始予定。既存の南城市の1カ所と合わせて2拠点化する。

普及するスマートフォン(スマホ、多機能携帯電話)への対応に加え、南城市の施設が被災した際の拠点分散の機能も担う。
 とみぐすくNCは約3400平方メートルの土地に、鉄骨鉄筋コンクリート3階建てを建設し延べ床面積約4千平方メートル。防災目的から高台の整備となり標高は約70メートル。1階に蓄電池と電気設備、2、3階に通信機械や非常用発電機などを備える。総工費25億円。24時間体制で職員も常駐する。
 北川社長は起工式で「南城市のセンターの通信が逼迫(ひっぱく)するような事態になってはいけないともう一つ造ることになった。沖縄セルラーは沖縄の携帯電話の約半分の62万契約あり、そのうち半分がスマホになっている。スマホは電波を非常に使うので、今後のことも含めてここに造ることになった」と整備の経緯を説明した。
 南城市玉城百名のNCは08年9月に整備した。アンテナ機能の無線基地局からのデータをNCで制御する。スマホ普及に伴い今後5年でデータ量は5倍に増大する見込みで、20年の東京五輪に向けた国内通信の拡大も視野に通信機設備の収容スペースを確保することも狙い。