【東京】第15回理工学系科学技術論文コンクール(日刊工業新聞社主催)の贈賞式が24日、東京都千代田区であり、沖縄高専出身の天久朝恒さん(24)=筑波大大学院修士2年、糸満市出身=が1位に当たる最優秀賞・文部科学大臣賞に輝いた。
沖縄高専5年の友利萌さん(20)=沖縄市=が優秀賞、松永啓詳さん(23)=八重瀬町=が特別賞を受賞した。
上位4人のうち3人を沖縄高専出身者が占める快挙となった。
同コンクールは「科学技術と日本の将来」を主題とし、科学技術を論じ、伝える力を競う。
最優秀賞の天久さんは「科学と社会をよりつなげるには?学生による科学コミュニティサイトの提案」と題し、科学論文を体系化してウェブ上に掲載することで、一般の人でも研究成果を利用しやすくなる取り組みを提案した。天久さんは「読む人の興味を引くよう工夫した。受賞の知らせにはびっくりしたが、うれしい」と述べた。友利さんは「私自身、高専入学前は科学に興味を持てなかったので、そうした人に興味を持たせるよう提案したのが良かった」、松永さんは「インターンシップの経験が受賞につながったので感謝したい」とそれぞれ話した。
審査委員長の大江修造東京理科大教授は「沖縄高専の生徒が毎年応募しており、先生が熱心に指導していることが分かる」と評した。