外国客、交通の要望多数 多言語コールセンター


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電話での問い合わせ内容・件数

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が運営している「多言語コールセンター」の利用回数が急増している。2014年度(14年4月1日~15年2月28日)の利用回数は前年度に比べ2・2倍の1万710件と大幅に増加した。

問い合わせ内容から、バスなど2次交通に課題があり、宿泊先間の荷物の宅配サービスの要望が多いことなどが分かった。
 14年度の電話による問い合わせは前年比2・2倍の6362件。中国語が3821件で最も多く、次いで英語1398件、韓国語1143件だった。メールは約7倍の2644件で、台湾の繁体字が986件で最も多く、次いで香港の繁体字781件、英語340件など。SNSは12・9%増の1704件だった。台湾が694件と最も多く、次いで香港505件、中国本土403件だった。
 電話での問い合わせ内容をみると、情報提供が3478件と最も多く、通訳対応が1238件、トラブル対応が593件と続く。メールの問い合わせは交通機関関連が767件で最も多く、次いで観光施設・観光情報636件など。
 一方、問い合わせ内容から浮かび上がった課題は、宜野湾市や北谷町など沖縄本島の中部方面に宿泊する観光客が北部方面へ移動する際、交通手段がタクシーか路線バスに限られている点。高速バスが利用できず、外国人観光客にとって不便だという。
 荷物持参での移動が不便なため、宿泊先間の宅配サービスを希望する問い合わせも増えている。アマゾンなどネットショップでの購入品を、宿泊先で代理受け取りが可能かどうかの問い合わせも増加しているという。
 多言語コールセンターは、外国人観光客に観光情報の提供や災害時の対応などをするため2010年度から始まった。対応言語は英語、中国語(北京語)、韓国語の3言語。