泡盛出荷、10年連続減 若者のアルコール離れ進む


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
泡盛の出荷量(30度換算)

 沖縄県酒造組合(那覇市、玉那覇美佐子会長)は26日、2014年の泡盛出荷量を発表した。総出荷量は前年比3・1%減の2万21キロリットルだった。減少は10年連続で、ピークだった04年の2万7688キロリットルから27・7%減少した。県内出荷はピーク時の約80%(1万7100キロリットル)、県外出荷はピーク時の約47%(2921キロリットル)の水準まで落ち込んだ。同組合は若者のアルコール離れを要因として挙げている。

 県酒造組合の又吉良秀専務理事は会見で「(泡盛の出荷量は)12年に減少傾向に歯止めがかかったと判断したが、全国的に若者のアルコール離れなどもあり、10年連続で減少する結果となった」と説明した。
 玉那覇会長は「泡盛業界として、出荷量10年連続減少を深刻かつ危機意識を持って受け止めている」と話した。
 今後、古酒の理解度を高める施策として、県内外で「古酒フェスタ」を開催するほか、泡盛をベースとしたカクテルやリキュールなどの新しい飲み方を提案する。泡盛の認知度やイメージを向上させるために、泡盛マイスター協会やホテル支配人協議会など関係団体との連携を強化し、観光客に泡盛をPRする。
 会見はこのほか、8月から始まる泡盛古酒の表示基準の統一について、消費者が混乱しないように旧基準と新基準の混在を防ぐ取り組みを進めていることや泡盛の世界無形文化遺産登録に向けて泡盛業界が一丸となって、世界遺産登録委員会と活動していくことなどが報告された。